意外と知られていない人の暮らしに必要な森林の役割とは

意外と知られていない人の暮らしに必要な森林の役割とは
なぜ、森林は身の回りにあるのでしょうか?木々は私たちの生活に重要な役割を果たします。ここでは、生活に不可欠な森林の役割と日本の森林状況について説明します。

森林の役割

生物多様性保全機能

国土のおよそ7割を占める日本の森には、3,400種類の植物と80種類の鳥類が生息しています。それぞれの土地の環境に準じて、複雑で多様な生態系を作り出しています。森を守ることは生物種や生態系といった生物多様性の維持に繋がります。

地球環境保全機能

森林は人間や車などから排出される二酸化炭素を吸収して、地球温暖化を抑制する働きがあります。しかし、生活する中で排出する二酸化炭素を抑えられても、0にすることは不可能です。そこで、適切な植林や間伐をすることで、森林の二酸化炭素を吸収する働きを高めることが必要となります。

土砂災害防止機能

木は地中に張り巡らせた根っこによって、土壌を斜面に結びつける働きがあります。土壌の表面に覆い被さる落葉や下草たちが、降雨などの土壌流出を抑えて、土砂崩れといった土砂災害を防止してくれます。

水源涵養機能

森林の土壌は、微生物から有機物などによりスポンジ状の構造となっており、裸地よりも雨水を地中に染み込む能力が3倍程あります。そのため、雨水をしっかり土壌に蓄えて、ゆっくり河川に流すことができます。さらに、渇水・洪水を緩和したり水質をきれいにしたりする効果もあります。

環境形成機能

森林は蒸発散(土壌からの蒸発量と、植物の葉面からの蒸散量を合わせたもの)作用により、暑い夏の気温を下げて都市部のヒートアイランド現象を抑えたり、気温変化を緩和したりする働きがあります。樹冠(木の上部で葉が茂る部分)によって、ちり・ほこりの吸収、樹木による防音効果もあるため生活環境をより快適にしてくれています。

リラックス機能

精神的・肉体的ストレスのある人にとって、森林が癒し効果を持つ場所であり、樹木が放出する揮発性物質(フィトンチッド)が健康増進効果をもたらすというデータがあります。森林浴や森林内の散歩は、気分転換にそして健康を維持するのに高い効果があるとわかっています。

文化機能

森林の景色は、芸術・行楽の対象として人々に感動を与え、伝統文化伝承の基礎として日本人の自然観の形成に大きな関わりがあります。そして、体験学習の場としての役割も担っています。

物質生産機能

木材・竹・山菜などさまざまな資源を供給してくれます。これらの資源は、森を適切に管理することで半永久的に生産できる循環型資源として、私たちの暮らしを支えています。最近では、石油といった化石燃料に代わるものとして、環境負荷の少ない木材の活用に注目が集まっています。

日本の森林状況

森林は減っていない

日本の国土面積は約3,778万ヘクタール、そのうちの2,512万ヘクタールが森林です。日本では、法律及び森林を守る制度によって、森林を伐採したら新たに苗木を植えて、再び森林にすることが定められています。林野庁・森林資源の状況によると、過去40年間で森林面積の増減は見られず、ほぼ同じ数値を示しています。
また、国土面積の森林面積の割合を「森林率」と呼び、日本の森林率は67%程と言われています。日本と同じように産業発展している世界の中でもトップクラスの森林率を誇ります。

人工林の手入れが必要

成長した木の量を体積で示した「森林蓄積」は人工林を中心に毎年約8,000万立方メートルずつ増えています。これらの人工林の約40%は手入れを必要としています。現在、林業に就く人は減少傾向にあり、高齢化しています。就業者の減少に伴って手入れが行き届かず、放置されているので森としての機能を失って荒廃してしまいます。森林を未来に残すには、森林の手入れをして、どんどん木を利用し、新しい木を植える必要があるのです。

荒廃した森林のためにできること

国産木材の価格が低迷したことで、間伐などの手入れがされなくなり、荒廃した森林が増えています。私たちができることは積極的に国産木材を使うことです。国産木材を使用した鉛筆などの文具、イス・テーブルなどの家具を買うことができます。すると、日本の林業が活性化し、森林の手入れがしっかり行えるようになり、森林を健やかな状態にできます。さらに、輸送に必要なエネルギーの少ない国産木材を使用することで、輸送エネルギーの節減に繋がり、海外の森林伐採を防ぐことができます。

まとめ

森林には多面的機能があり、日々私たちの生活を支えています。日本の荒れた森林を助けるには積極的に国産木材を使う必要があります。こうした木材を使用した雑貨や家具はインターネットの通販で購入することができます。日本の森林を未来に残すために活用していきましょう。

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