復活はあるのか?日本の林業とその歴史

復活はあるのか?日本の林業とその歴史
世界では森林の減少が問題となっていますが、日本では森林の減少ではなく、森の荒廃が問題となっています。衰退している日本の林業はこれからどうなっていくのでしょう?そして、復活することはあるのでしょうか?ここでは、日本の林業の現状と歴史を説明します。

日本の林業

現状

木が茂りすぎるのを防ぐためには、まばらに切る「間伐」を中心とした作業や搬出が必要です。しかし、日本では作業費用が回収できないため、林業は衰退してしまいました。森林の手入れや収穫のための伐採をしても採算が合わず、赤字になってしまいます。そのため、林業経営者の継続する意識が低下し、若い人たちは都市部に働きに出るようになります。林業以外に目立った産業を持たない山村地域では、林業の衰退と同時に後継者不足に陥り、林業に就業する人の高齢化が見受けられます。
また、日本の森林はしっかり手入れされないことから荒廃が目立ちます。このような森林は公益的機能を充分発揮できないため、大雨による土砂災害を起こしたり、台風などの被害を受けやすくなったりします。森林の公益的機能とは、洪水や渇水を緩和して、良質な水を作る水源の涵養機能や二酸化炭素の吸収・貯蔵することを指します。

日本の林業が復活するには?

1950~1960年代、林業は高度経済成長期を支える産業でしたが、1960年代後半になると状況が一変します。国産よりも安い外国産の木材に負け、人件費の高騰やハードな仕事を嫌う若者が増えたことで就業人口が減少し、儲からない産業と言われるようになってしまいました。どうすれば、この状況を打破できるでしょうか?
日本の森林を健やかに維持するには、毎年5,000万立方メートルの伐採が必要で、これだけの量を切っても年間1億立方メートル分ずつ森林蓄積(森林を作る樹木の幹の体積)は増加すると言われています。よって、人材と一緒に持続できる森林を育てれば、林業を復活させることができると考えられています。

歴史

日本人が森を利用して暮らすようになったのは、縄文時代にさかのぼります。人々は火をおこすために木を切り、森で採ることのできる山菜やアク抜きしたどんぐりなどを食べていました。森林を切り開き、火を付けて焼け跡に作物の種をまく「焼き畑」も縄文時代が始まりです。

造林ブーム

1945~1955年、戦後の復興のため木材需要が急増します。政府は広葉樹からなる天然林の跡地に針葉樹を中心とした人工林に置き換える「拡大造林政策」を実行します。森林の跡地へ造林するだけでなく、険しい奥山の天然林まで切り倒され、代わりにスギ・ヒノキといった成長しやすい針葉樹の人工林に置き換えられたのです。当時、建築の材料となるスギなどは経済価値が高く、需要増加とともに価格も急騰して造林ブームになりました。

国産木材の価値を失う

一大ブームもつかの間、外国産の木材の輸入が自由化されてから、割高な国産木材よりも外国産木材の需要が高くなりました。さらに、家庭用燃料が薪炭から石油などの化石燃料へ代わり、森林資源は建材・燃料としての価値を失ったため、林業は衰退してしまいます。そして、利用されないまま放置された人工林は必要な手入れがされないため、荒廃します。日本人は使う量だけ伐採し、森林の手入れをして共存してきました。建築需要などにより、木をかき集めようと険しい奥山の森林に手を出し、禿げ山にして植林するというサイクルを繰り返した過去があります。

まとめ

日本の林業を復活させるには持続できる森林を作ることが必要です。林業を活性化するにあたって、私たちができることはないでしょうか?国産の木材を使用した鉛筆や家具などの製品を購入することができます。多少値段は張ってしまうかもしれませんが、国産木材を使用した家具は非常に丈夫で、時間が経つほどツヤが出て味が出てくるという特徴があります。林業を助ける一歩を踏み出してみませんか?

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